「疲れているのに眠れない」
「ぐっすり眠れず疲れが取れない」と、睡眠に対しての悩みをお持ちの方もいるでしょう。
一般成人の30〜40%ほどの人が、何らかの原因によって不眠症状を自覚しているといわれています。[1]不眠(睡眠障害)の原因は人によってさまざまですが、そのひとつが自律神経の乱れです。
この記事では、「疲れているのに眠れない」といった不眠の原因や、自律神経と睡眠の関係性について解説します。さらに、睡眠の質を高める秘訣もご紹介しますので、睡眠に対しての悩みがある方は、ぜひお役立てください。
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「疲れているのに眠れない」といった不眠と自律神経の関係性
自律神経(交感神経と副交感神経)とは、血圧や体温など生命活動に欠かせない体内のプロセスを、無意識に調整している神経です。
交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、頭痛や肩こり、全身倦怠感などさまざまな精神的・身体的不調をきたすことも。「自律神経失調症」との言葉を聞いたことがある方は多いと思いますが、自律神経の乱れは睡眠にも大きく影響するとされています。
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本来寝るときには「副交感神経」が優位となり、体をリラックスさせる働きがあります。しかし自律神経が乱れることで交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、夜にもかかわらず脳が興奮した状態となってしまうのです。すると、疲れているのになかなか眠れない、寝つきが悪いといった不眠に陥ります。
自律神経が乱れた状態を続けることで、睡眠のリズムが崩れ、眠れない状態が慢性化してしまうことも。結果的に、不眠症(睡眠障害)を引き起こす原因につながります。
「疲れているのに眠れない」状態や自律神経の乱れを引き起こす原因
不眠を引き起こす原因は多岐に渡り、自律神経の乱れもそのひとつです。不眠の原因をはっきりとさせ、問題を解決することが睡眠の質を上げる秘訣です。
ここでは自律神経の乱れや、不眠を引き起こす原因について解説します。
生理的な要因
生理的な要因としては、睡眠環境や生活リズムの乱れ、睡眠に対しての不安などが挙げられます。
これらの要因は、自律神経の乱れを引き起こす原因にもつながります。[2]とくに不規則な食生活は、自律神経だけでなくホルモンバランスにも悪影響を及ぼす可能性があるのです。
規則正しい生活を送ることで、日中は交感神経が刺激され、夕方から夜にかけて副交感神経が優位となります。この自律神経のバランスが整っていると、毎日同じ時間に眠気を感じるようになります。しかし不規則な生活を続けると、体内時計(概日リズム)が徐々にズレて、「疲れているのに眠れない」といった状況を生じやすくなるのです。
身体的な要因
疼痛や掻痒感(かゆみ)などの症状が原因で、不眠をきたすこともあります。風邪などで一時的に見られる呼吸器症状(咳や鼻づまりなど)はもちろん、関節リウマチや睡眠時無呼吸症候群などの身体的疾患が原因で、慢性的な不眠に悩まされている方もいるでしょう。
さらに、自律神経の乱れ自体によって頭痛や倦怠感などの症状が見られるケースもあります。
自律神経の乱れによって引き起こされた症状は、自律神経が整うことで改善される可能性があります。しかし身体的疾患が不眠の原因であれば、背景にある疾患の治療を進めることで、自然に不眠も解消する可能性も考えられるでしょう。
心理的な要因
ストレスや不安など、心理的な要因も睡眠の質に大きく関係します。とくに適応障害やうつ病などの精神疾患を抱えている方は、不眠症状をともなうことが多いとされています。
逆に不眠の症状で悩んでいたら、実は精神疾患だったというケースも珍しくありません。
また過度なストレスは、自律神経のバランスを崩す可能性があります。仕事や人間関係の悩みによる精神的負担は、意欲の低下や抑うつ気分などの不調につながります。ストレスから解放されず一人で問題を抱え込んでいると、不眠症状だけでなく、精神疾患を発症してしまうおそれがあるため注意が必要です。
さらに、眠れないことに対しての不安や焦りは、余計眠りを妨げる原因となります。枕元で「今日も眠れないかもしれない」と考えるのはやめましょう。
その他の要因
睡眠を妨げるものとして、カフェインやニコチンなどが挙げられます。コーヒーや紅茶を1日に何度も飲む、タバコをよく吸うといった方は、カフェインやニコチンの覚醒作用によって睡眠が妨げられているかもしれません。
さらに、持病に対しての内服薬(降圧剤や甲状腺製剤など)も不眠をもたらす可能性があります。なかなか眠れずに困っている場合には、刺激物の摂取を控えると改善するかもしれません。
「疲れているのに眠れない」をなくす自律神経の整え方
自律神経の乱れが原因で「疲れているのに眠れない」といった状態に陥っている場合には、まず自律神経を整えることが大切です。
ここでは、自律神経を整えて快眠を得るポイントをご紹介します。
規則正しい生活を送る
まずは規則正しい生活を心がけましょう。体内時計(概日リズム)が整うように、毎日決まった時間に起床・就寝することが大切です。[4]朝起きたらまずは、日の光を浴びましょう。
体内時計がリセットされ、交感神経と副交感神経がスムーズに切り替わりやすくなります。
また、昼寝をするときは30分以内にとどめ、寝すぎないよう注意しましょう。
適度な運動を心がける
日中の活動は、適度な疲労を感じ夜の快眠につながります。軽く汗ばむ程度の運動を習慣化しましょう。
さらに適度な運動は、ストレス発散や気分転換にも効果が期待できます。反対に激しい運動は交感神経を興奮させてしまうため、夕方以降は避けるようにしましょう。遅い時間は、ストレッチのようなリラックスできるものを取り入れると効果的です。
睡眠環境を整える
快眠を得るためには、睡眠環境を整えることも大切です。ベッドや枕などの寝具は、自分に合ったものを選び、室温や湿度にも気を配りましょう。
快眠を導くために最適とされる室温は20度前後、湿度は40〜70%ほどとされています。自分がリラックスできる睡眠環境を意識しましょう。
専門家の力を借りる
「いろいろ試したけれど寝つきがよくならない」
「大きなストレスや不安を感じている」
と、いった場合には、専門家の力を借りるのも選択肢のひとつです。
抑うつ気分や意欲の低下など精神症状が見られる場合には、精神科や心療内科などの医療機関の受診を検討しましょう。睡眠外来のように、睡眠障害を専門としている医療機関もありますので、気になる症状を医師に相談してみると安心です。必要に応じて、睡眠導入剤や抗不安薬などの処方が検討されることもあります。
「疲れているのに眠れない」ときは自律神経を整えよう
「疲れているのに眠れない」といった不眠症状は、さまざまな要因が関係しています。
ストレスや不安を感じていたり、自律神経が乱れたりしていると起こりやすくなります。まずは、不眠の原因となっている問題を明らかにしましょう。
不眠が続きつらいと感じている場合には、今回ご紹介した方法を試してみてください。
自律神経の乱れは、生活環境を変えることで改善されることもあります。規則正しい生活を意識したり、自分なりのストレス対処法を身につけることで、自然に不眠が解消されるかもしれません。それでもなかなか不眠が解消されない場合には、「てんぱくばし整体院」で自律神経を整える施術を受けてみてはいかがでしょう?